ダイヤモンドは、数ある宝石の中でも最も高価なものとされています。しかし、一攫千金を狙おうと偽物が跡を絶ちません。せっかく高いお金を出して買ったダイヤモンドがただのガラス玉だと分かれば、目の前が真っ暗になってしまうでしょう。そこで、素人でもできる簡単な偽物の見分け方について説明します。

ダイヤモンドの硬度を利用した見分け方

ダイヤモンドの最大の特徴は、何と言っても飛び抜けた硬さです。地上のあらゆる物質の中でダイヤモンドより硬いものは、ウルツァイト窒化ホウ素 などといった特殊なものがわずかにあるだけです。そこで、その硬さを利用して真偽の判定が行われます。例えば、指輪に使われているダイヤモンドは周囲の物質よりも硬いので、長年つけていても角がとれて丸くなるということはまずありません。しかし、ガラスなどで作られた安物の指輪はすぐに摩耗して角がとれてしまいます。そのため、角が摩耗していないかどうかをルーペでチェックする方法は、簡易な真偽判定方法として昔から用いられています。ダイヤモンドの指輪などを持っていれば一度虫めがねで覗いてみればよいでしょう。また、自分で行うのは少し勇気が必要ですが、ダイヤモンドを不要なガラス製品にこすりつけるという手段もあります。本物ならガラスには傷がつきますが、ガラスよりはるかに硬いダイヤモンドは無事なはずです。その他にも、ガラスや石英などの硬度の低い鉱石は、ライターで熱して、冷水で急激に冷やすと砕けてしまうため、その性質を利用して偽物を見破る方法もあります。

簡単な実験による見分け方

ダイヤモンドには硬さの他にもさまざまな特徴があります。そして、特徴を利用した簡単な実験によっても真偽の判定が可能です。例えば、ダイヤモンドは熱伝導率が極めて高いため、息を吐きかけても表面はあまり曇らず、すぐに透明になります。それに対して、偽物はしばらく曇ったままとなり、しかも、連続で息を吐き続けるとどんどん湿気が堆積していきます。本物のダイヤモンドと並べて行うとよりその違いがはっきり分かるでしょう。また、ダイヤモンドは油分になじみやすく、水を弾く性質があります。逆に言えば、油性マジックで線を引いてもなじまずに弾き、水滴を垂らすとなじんで平らになるようならその石は偽物です。さらに、これは加工していない裸のダイヤモンドにのみ行える実験ですが、宝石越しに文字を読んでみるという手段もあります。ダイヤモンド特有のまばゆい輝きは、他の石にはない高い屈折率によって生み出されています。そのため、新聞の上にダイヤモンドを置いた場合、その下にある文字は大きく歪み、判別は不可能です。もし文字を読みとれるようなら、それは偽物だということになります。


専門的なテストによる見分け方

実験でも真偽がはっきりしない場合は、専門家のところに持ち込んで判定を依頼することになります。その判定方法をいくつかご紹介します。まずは、熱伝導率測定です。このテストは30秒ほどで終了し、無料で行ってくれるところもあります。しかし、性質がダイヤモンドに近いモアッサナイトを素材とした模造品は、熱伝導率だけでは判定が困難なので電気伝導率の測定も必要です。次に、倍率1200倍ほどの顕微鏡で、ダイヤモンドをゆっくりと前後に動かしながら見るとオレンジがかった光が見える場合があります。これは、その石がダイヤモンドの模造品によく使われるCZである可能性が高いことを示しています。さらに、ダイヤモンドの判別法として有名なのがブラックライトテストです。部屋を真っ暗にしてブラックライトをダイヤモンドに当て、青くぼんやりと光ればその石は本物です。ただし、中には全く蛍光しないダイヤモンドもあるので、何の反応もなくても偽物とは限りません。なお、現在では安価で入手できる家庭用のブラックライトもネット通販や量販店などで販売しています。主なダイヤモンドの判別方法ですが、一番確実なのは鑑定書を作ってもらうことです。しかし、それを作るにもお金がかるので、すべてのダイヤモンドに鑑定書が必要というわけではありません。ただし、偽物をつかまされないためにも、高額なダイヤモンドに対しては購入時に鑑定書をつけてもらうのが賢明です。