11月の誕生石としても知られているトパーズ。美しい黄金色に輝く宝石というイメージが強いトパーズですが、実はカラーもバリエーション豊かな石です。古くから人々に愛されてきたトパーズの魅力をご紹介します。

                          

古代の人々にも愛された歴史深い石

トパーズの語源は諸説あります。サンスクリット語で火を意味する「トパーズ」から来たものとする説や、探し求めるという意味のギリシャ語「トパゾス」に由来する説などがあります。また、古代ギリシャ・ローマ時代にはペリドットがトパゾスと呼ばれていた形跡があり、トパーズとペリドットが混同されていた時期があるとされています。トパーズはその硬度と見事な深い黄金色から古代エジプトでは太陽神ラーの力を宿す太陽の石として珍重され、厄災から身を守るお守りとして人々に愛されました。古代ローマでもトパーズは黄金と富の象徴であるとされ、ローマ神話の天空神ユーピテルに捧げられたという記述があります。トパーズは聖書とも関わりの深い宝石です。モーゼの兄である大司教アロンの胸当てに飾られた宝石のひとつとして登場し、預言の都である新エルサレムの城壁を飾る宝石のひとつとしても知られています。古くから身を守り、富を授ける宝石としてトパーズが愛されてきたことがうかがえます。

含有成分によって2種類に分類されるトパーズ

トパーズは含まれる成分から大きく2種類に分類することができます。トパーズにはフッ素(F)と水酸基(OH)が含まれており、どちらの成分が多いかによってFタイプとOHタイプに分けられます。Fタイプはフッ素を多く含んでおり、現在の宝石市場に出回っているものの大半を占めています。産出するカラーは無色・ごく淡いブルー・ブラウンが多いですが、放射線処理やチタン照射処理を行ってさまざまなカラーのトパーズとして販売されています。このような人工的な色処理を行ったものでは鮮やかな青のブルートパーズが有名ですが、高いトリートメント技術を用いて作られステンドグラスのように緑や赤など複数の色を内包して輝くミスティックトパーズとよばれるものもあります。OHタイプは水酸基を多く含むもので、インペリアルトパーズと呼ばれ産出量も少なく、高い価値が認められているトパーズです。古くはOHタイプの中でも赤みがかった緋色で深いシェリー酒のような色味のトパーズのみをインペリアルトパーズとしていましたが、2004年に社団法人日本ジュエリー協会 が定めた規定によりOHタイプであればオレンジの色味のない黄色のトパーズであってもインペリアルトパーズと認められることになりました。インペリアルトパーズを加熱処理したピンクトパーズも人気です。また、シトリントパーズという名称で販売されている石は正しくはトパーズではなく黄色の水晶で、市場に出回っているものは主にアメジストを加熱処理したものです。


トパーズの石言葉とパワーストーンとしての効果

11月の誕生石としても有名なトパーズの石言葉は「希望・友情・友愛・潔白」などです。パワーストーンとしては、心を安定させ思考をクリアにしてその人にとって何が最も大切であるか、必要としているものはなんなのかをはっきりさせてくれると言われています。集中力が高まって邪念が消え、訪れたチャンスを逃さずキャッチできることから持ち主を成功に導く石でもあります。トパーズの中でも深い黄金色に輝くインペリアルトパーズは持ち主の生命力を高める強力なパワーがあり、金銭的・物質的な豊かさや社会的に高い地位を得たいときに効果があるとされています。石言葉やパワーストーンとしての効果を参考に、お気に入りの石を選ぶのもよいかもしれません。