珊瑚は昔から日本において高価な宝石として扱われていきました。現在でも希少価値は高く、価格は上昇傾向にあるようです。

希少価値の高い宝石類はなんでもそうですが、偽物が出回ります。珊瑚も例外ではなく、ガラスやプラスチックなどを染色しただけの偽物が多数あります。

ここでは、珊瑚の中でも特に人気が高く、希少性の高い赤珊瑚について取り上げます。

赤珊瑚の歴史とその希少価値

赤珊瑚の発祥は地中海であり、地中海周辺の国々では古代より珊瑚漁が行われていました。

当時から珊瑚は貴重なもので、世界各国に貿易品として運ばれ、装身具や祭祀具として利用されていました。これが日本にもたらされた正確な時代は分かっていませんが、少なくても今から1000年以上前には日本でも珊瑚を装飾品として使う習慣があったようです。これを示すものとしては、正倉院に眠る珊瑚でできたビーズの装飾品があります。

これは日本の珊瑚としては最古のもので、時代にして西暦750年前後のものであると推定されています。

日本でも本格的に珊瑚漁が行われ始めたのは明治時代で、高知県が発祥とされています。日本産の赤珊瑚は現代でも非常にクオリティが高く、高いものになると1グラムあたり7,000円という高額査定が付くこともある高級品です。特にアジア圏において価格の高騰が激しく、富裕層の間では高値で取引されています。

本物の赤珊瑚の見分け方

高価であるがゆえに、装飾品として流通しているものの中には単に染色をしただけの偽物が出回ります。本来であれば、査定員のもとに持っていくのが一番正確ではありますが、ある程度は自ら確かめることも可能です。まず、偽物と天然の珊瑚でもっとも大きく異なる点が熱の伝わり方です。偽物の場合は、プラスチックなどを加工して作られているために、熱を加えるとドロドロに溶けてしまったり、高い熱を持ったりします。しかし、天然の珊瑚は熱をほとんど伝えないため、溶けることはおろか、火であぶったとしても珊瑚自体がそこまで高い熱を持ちません。そうはいっても、高級品を火であぶるというのは気が引けますので、白熱灯などの上において熱を伝えるようにしてみるといいでしょう。これで高い熱を持つようであれば偽物の可能性が高くなります。


見た目で天然の珊瑚を判別する方法

珊瑚は生き物であるため、特有の模様が表面にあります。その模様は木目のようなもので、同心円状縞目模様などと表現されたりもする細かい平行な線です。

偽物の場合にはこれらの線が入ることはあり得ないので、表面がツルツルで何も模様が確認できないのであれば偽物の可能性は高いと判断します。

また、珊瑚にはサンゴ虫と呼ばれる虫が生息していますので、これが住み着く穴である虫穴が確認できます。表面に細かい穴などがどこにも確認できない場合には偽物の可能性を疑いましょう。

偽物であってもアルミセラミックスなどを使って作られているものは縞目模様や虫穴などに似たものが表面に現れ判別しにくいため、その場合には熱の伝わり方など見た目以外の部分で判断するようにしましょう。

ただし、ここで紹介しているものはあくまでも簡易的な見分け方に過ぎませんので、自己判断で珊瑚をいじくりすぎて傷つけてしまわないように注意することも大切です。