5月の誕生石となっている翡翠は日本や中国で珍重されており、古くは勾玉にも用いられた高貴な緑の宝石です。縄文時代の遺構からも翡翠でつくられた勾玉などが発掘され日本の宝石の原点と位置付けられています。

カワセミの鮮やかな羽が翡翠の語源

翡翠が生まれたのは6億年前にさかのぼります。翡翠は古代から宝石として高価なものとして扱われ、「玉」と呼ばれてきました。日本で翡翠と呼ばれてきたのは鉱物のジェダイド(硬玉)です。昔は緑の美しい石はすべて翡翠とされてきましたが、中国で彫刻の原料として使われるネフライト(軟玉)とは違うものです。翡翠の「翡」はカワセミの雄を表し「翠」はカワセミの雌を意味します。翡翠の名はカワセミの鮮やかな羽の色に似た色合いを持つことから付けられました。翡翠のカラーは緑のイメージが強いですが、ラベンダーやコバルトなどの色調もあります。翡翠の中で最も高価なものは「インペリアルジェード」と呼ばれるものです。透明度が高く、深いエメラルドグリーンをしたもので、中国語では青々とした美しい竹という名が付けられています。中国では西大后をはじめとする皇族に愛でられました。翡翠には緑のほかに白、黒、赤、オレンジなどがあります。高い価値を持つカラーはやはり緑ですが、次いで人気を集めるのは紫色の「ラベンダージェード」です。わずかに含まれるチタンや鉄分の作用でこのような発色となっています。

ダイヤモンドよりも高い靭性

翡翠の特徴は、靭性が高いことです。割れや欠けに対する抵抗力の強さを靭性と言いますが、翡翠は宝石の中でこの数値がルビー、サファイヤと並んで最も高くなっています。その靭性はダイヤモンドよりも上です。翡翠の硬度は低いので傷付くことはありますが、靭性が高いため簡単には割れません。ダイヤモンドは硬いのですが、ある一定角度からの衝撃には弱いという特性があります。また、翡翠の品質を決めるのは色の濃さと透明度の高さです。最高級の翡翠ともなると下に敷いた紙に書いた文字が透けて読めるほどです。翡翠の産地はミャンマーのカチン州や新潟の糸魚川など限られており、糸魚川のものは自然の状態で保護されているため流通する量も少なく相対的に高い値が付けられています。糸魚川産では細かな結晶が絡み合う構造のため壊れにくく堅牢な翡翠となっています。


翡翠の価値はどこで決まる?

緑の色の深さや、きめの細かさなどで総合的に判断されます。翡翠を構成する結晶の粒が細かいほど質が良いとされます。粒の細かさは透明度につながる要素なので重視されます。ヒビや傷の少なさも質を決める要素です。また、一番大切なのが透明度です。澄んだ翡翠はみずみずしくしっとりときらめきます。翡翠を通る光が緑色をいっそう美しくします。大多数の翡翠は半透明もしくは非透明です。それだけに透明度の高い翡翠は貴重です。優しい輝きでどこか和の心を感じさせる翡翠は、派手さはないものの心を和ませてくれる宝石です。幸運を与えてくれるとされる翡翠は、親から子へ受け継がれることもあります。形見として後世に引き継がれていくのも素敵ですが、デザインが時代にそぐわなくなることもあります。リフォームで新たな命を吹き込むのも良いでしょう。宝石はしまい込んでいてはその価値は半減してしまいます。リフォームが難しいものなら手放して、他で活躍してもらう方が良いかもしれません。出張買取なら出向く手間もなく売ることができます。