宝石愛好家たちの心をとらえてやまない幻の宝石、パライバトルマリン。その人気の高さと希少性から、1カラットあたりの価格が最も高い宝石であるとも言われます。今回は、パライバトルマリンの品質の見分け方についてご紹介します。

幻の宝石パライバトルマリン

1980年代に発見されたこの宝石は産地であるブラジルのパライバ州から名前を取って、パライバトルマリンと名づけられました。カラーは鮮やかなブルーからグリーンで、まるで内側から発光しているような見事なネオンカラーとトロリとした深い輝きのテリが大きな特徴です。この特徴的なカラーと輝きはパライバトルマリンに含まれる酸化クロムと銅によるもので、酸化クロムの成分が優勢の場合にはネオンブルー、銅の成分が優勢の場合にはネオングリーンになります。ナイジェリアなどアフリカ産のものも産出されますが、パライバ州産のものが最もカラーが美しく透明度も高いとされています。現在では、世界的にパライバトルマリンの産出量が年々減少しており、特に良質で大粒の石が出ることはほとんどないため、希少価値はますます高まっています。

パライバトルマリンの品質を見分けるには

パライバトルマリンをランク分けするときにまず重要視されるのは、石の持つ色の美しさです。パライバトルマリン特有の深いテリを持った鮮やかなネオンカラーのものが最も価値が高いとされ、美しい蛍光色を持つもののなかでも深いブルーの石により高い評価がつけられます。色の次に注目したいのが透明度ですが、酸化クロムと銅を内包するという特性からパライバトルマリンには内包物が多く含まれています。そのため、石の美しさを損ねない程度の内包物であればあまり気にしないケースがほとんどです。ものによっては内包物が内部で光を反射して独特の美を作り出すものもあります。もちろん、一般的な宝石のランクを考えれば、同程度のテリと発色を持つ石であれば透明度が高いに越したことはありません。色と透明度の優れた石であれば、大きなものであるほどランクが上がり、資産価値が高くなります。


鑑定書には「パライバ」と記載されない?

パライバトルマリンはその美しさと希少価値から世界三大希少石にも数えられている特別な宝石ですが、鉱物学的には一般的なトルマリンと同じ分類になります。そのため、パライバトルマリンの鑑別書の「鉱物名」の欄には天然トルマリン、「宝石名」の欄にはトルマリンと記載されるのみです。パライバトルマリンの名称を記載してもよいとされているのは、鑑別書とは別の「分析報告書」になります。分析報告書には「当初の産地にちなみパライバトルマリンと呼ばれている」ことと「ただしこの名称が産地を特定するものではない」ことが明記され、銅とマンガンの含有量が併記されます。以前はパライバ州産のもののみをパライバトルマリンと呼ぶ時期もありましたが、現在ではアフリカなどで産出する銅及びマンガンを含むブルーからグリーンのトルマリンも、パライバトルマリンと呼ぶことが認められています。もし手持ちのパライバトルマリンを人に譲ったり、買取サービスを利用したりして売りたいと考えているならば鑑別書と分析報告書をセットにしておくと安心でしょう。高価な石を持ち出すことに抵抗がある場合は、自宅まで出張買取してくれるサービスを検討するのもおすすめです。