アンティーク着物買取の相場と高額査定を得る条件!
着物のハンドメイドやレンタルなど、かつての着物の在り方とは少し違った形で活躍の兆しを見せ始めている着物文化。そんな中一定の人気を誇るアンティーク着物が、再び流行り始めているのをご存知でしょうか。アンティーク着物に興味があり、これから購入してみようかなという方やアンティーク着物の処分を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

アンティーク着物とは

「アンティーク着物」とは、骨董品をあらわすフランス語の「アンティーク」に、日本語の「着物」をつなげた造語です。アンティーク自体の意味は「100年以上を経過した手工芸品・工芸品・美術品を指すもの」とされていますが、アンティーク着物としては、特に、昭和初期以前に仕立てられた着物のうちで状態の良いものや質の高いものを指すのが一般的といわれています。 また、古い着物で再利用できる着物をリサイクル着物と呼ぶこともありますが、アンティーク着物との違いは、制作後100年以上経過したものをアンティーク着物、それ以外の中古着物はリサイクル着物として区別されています。 アンティーク着物は、現代にはあまり見られない当時独特のデザインや色使いがなされており、近頃の着物リサイクルブームで盛んに行われている着物買取においても、独特の人気を博しているのです。

アンティーク着物と古い着物の違い

アンティーク着物と古い着物では、細かい部分に違いがあります。 最も簡単な着物の見分け方は、裏地の色の違いです。 アンティーク着物の多くは赤い裏地を使用しています。 その他にも、アンティーク着物と古いを見分けるポイントはいくつかありますのでご紹介します。

袖丈

アンティーク着物は、現代の着物に比べて袖丈が長いのが特徴です。 現代の着物が約49cm(1尺3寸)〜 約51cm(1尺3寸5分)なのに対し、アンティークの着物は約57cm(1尺5寸)と5cm以上長めに作られています。

裏地の色と素材

アンティーク着物の多くは、紅絹と呼ばれる赤い裏地を使用しています。紅絹(もみ)には魔除けの意味があり、染めをするときにもみ込むため「もみ」と呼ばれるようになりました。アンティーク着物の見分け方の中でも、裏地の色は最も簡単な方法です。

共衿の長さ

共衿とは、衿汚れ防止のために着けられた短い衿のことです。アンティーク着物は、一般的な着物よりも共衿がかなり短く作られています。現代の共衿が1尺3寸(約49cm)~1尺3寸5分(約51cm)なのに対し、アンティーク着物は1尺(約38cm)や1尺5分(約40cm)になります。 この長さの場合、共衿の下端は帯の中に全く隠れません。現代の着物は共衿を帯に隠して着るのが一般的ですが、アンティーク着物の場合は上下両方とも共衿の端を見せて着るのが普通でした。

袖付けの付けどまり位置

現代の着物に比べてアンティーク着物の方が、袖付け位置が高く作られています。袖付け位置に気づかず、アンティーク着物の下に現代の長襦袢を着ると、脇から長襦袢が丸見えになってしまいます。アンティーク着物用の長襦袢も準備しておきましょう。

着物の柄

アンティーク着物は、19世紀〜20世紀に流行ったアールヌーボー調やアールデコ調の柄が多いのが特徴です。このような柄を使用している着物は、西洋の文化が入ってきたばかりの、この時代にしかないデザインです。アールヌーボー調とは、曲線的に花や草を描いた柄のことで、着物以外のインテリアなどでも流行していた柄でした。

アンティーク着物が人気の理由

アンティーク着物と呼ばれる着物が作られた時代は、昭和初期以前の大正時代など、日本でも技術革新が起こっていた時代です。当時は日本の着物をベースに西洋的な雰囲気を持たせた柄などの着物が多く作られました。当時の大正ロマンの雰囲気を醸し出す幾何学模様やさまざまな西洋風の花柄などのデザインの着物は、今では珍しく、若年層を中心に人気が高まっているのです。

アンティーク着物の中でも人気の『銘仙』

銘仙(めいせん)とは、大正から昭和初期に大流行したアンティーク着物です。 江戸時代から作り始められた平織りの絹織物をさして、制作工程で現れる柄のかすみ「絣(かすり)」は特徴のひとつです。その他、独特な縞柄(しまがら)などの絵柄も有名です。 関東では、足利、八王子、桐生、伊勢崎、秩父など5つの産地が有名です。しかし現代では普段着として着物が着用されることがすっかり減ってしまたことや、化繊やウールなど安価な着物が増えてきたことから、ほぼ作られることはなくなってしまいました。 「銘仙」という文字は明治初期あたりまで使われていましたが、幕末以前の時代には、目専、目千、名撰などと書かれていました。

アンティーク着物の種類

アンティーク着物には、時代ごとにわかれた3つの種類があります。 中でも大正時代から昭和初期に流行した、レトロモダンや大正ロマンと呼ばれる種類は特に価値が高いです。 それぞれの時代の特徴についてみていきましょう。

幕末から明治初・中期ごろまでのトレンド

幕末から明治中期は「贅沢禁止令」が出ていたため、裾の部分に柄が入る程度の控えめな着物が多い時代でした。しかし、地味な着物の中でも、最上級の絹糸の着物や、きめ細かい江戸縮緬など、繊細な部分でおしゃれを楽しんでいました。

大正時代のトレンド

大正時代に入ると、自由主義な運動「大正デモクラシー」が起こります。豊かで自由となったこの頃から西洋ブームが訪れ、着物にもアールヌーボー調の曲線やアールデコ調の幾何学模様が流行しました。この時代の着物のデザインや装いを、「大正ロマン風」と呼んでいます。菊や桜が多かった時代から、バラといった西洋の花柄と明るいポップな色の組み合わせが個性的でレトロモダンであり、現代では特に人気が高いです。

昭和初期のトレンド

昭和初期は、大正時代とやや重なるため、着物の見分けが難しいです。この時代の装いは「昭和モダン」ともいわれ、元禄の大柄模様に絵画のような要素が加わった、モダンな印象が強いです。アールデコ調の幾何学模様や人工的なモチーフの模様が流行しました。

手縫いのアンティーク着物は価値が高い

当時の日本では、日常的に着物を着ていたため、柄や縫い方などが非常に丁寧にできており、違和感なく着やすいことも人気のひとつです。 最近のブームでアンティーク着物の人気が高まってはいるものの、現代の技術で当時の丁寧な仕事を再現することはなかなか難しく、実現するにも多大な費用が掛かってしまいます。 中にはミシンを使って制作されたアンティーク着物もありますが、生地に強い力がかかってしまうミシンでは、平面的な出来栄えにはなりにくいうえ、生地を傷めたりすることもあるため、当時の手縫いにより作られたアンティーク着物には人気があり、また希少性もあることから、着物としての価値も高いといえます。

アンティーク着物を高く売るために

希少性があるとはいえ、使用感が強かったり、生地の状態が悪かったりすれば、せっかくのアンティーク着物でも高い査定額はつきにくくなってしまいます。 そもそもが古い着物ですから、着物の状態などには気を付けるようにしましょう。 以下で、注意すべき項目をご紹介いたします。

保管方法に注意する

湿気などによるカビやシミなどが付かないように、タンスから定期的にだして風に当てるなどの虫干しを行うようにしましょう。また、生地に擦れや破れなどがないか、買取に出す前に確認しておくのも良いでしょう。

証紙も合わせて査定してもらう

購入した着物であれば、購入時に付属していた証紙が残っていると、その着物の価値を伝えやすく、買取時に高値になりやすくなります。もし証紙が残っていたら、買取前に準備しておくとよいでしょう。

未使用に近いほど買取価格は高くなる

購入した新品のままに近く、たとう紙なども揃っていて、未使用に近い状態であれば、商品としての価値も高く、高額買取になる要因のひとつとなる可能性があります。汚れなどのチェックと併せて確認するようにしましょう。

アンティーク着物の買取相場について

アンティーク着物の人気が高まり、最近では若年層などを中心として、アンティーク着物の絵柄やモチーフをデザインとして取り込むなどの動きも流行りつつあります。 アンティーク着物は、当時の染め技術や織り方等を、現在の技術で再現することは大変難しく、着物によっては再現不可能ともいわれています。そういったことから、当時の着物には大変な希少性があるのです。 しかしながら古い着物であることには変わりないため、アンティーク着物の買取額には大きな幅があるのです。 日常的に着物を着ていた時代のような、大変手間がかかっている着物には、そういったアンティーク着物を欲しがるコレクターもいることから、大変高い価値が付きます。 しかし、質は良くても現代ではさほどニーズのないデザインの着物は低い査定額なってしまい、数百円から数千円という場合もあるのです。 大正ロマンなど当時の雰囲気が感じられるデザインの柄で、査定にて生地の状態やほかの条件も良いと判断されれば、10万円以上の査定額が付くことも珍しくはないのです。

高額買取が期待できるアンティーク着物

ここからは、アンティーク着物の中でも、特に高額買取が期待できる着物をご紹介いたします。

縫製がしっかりしている

この時代は日常的に着物を着ていたため、縫製がしっかりしています。着物そのものも日常生活を意識した作りになっているため、動きやすく着やすいため人気が高いです。

大量生産品ではない

当時は大量生産の技術がなかったため、染めも刺繍も一枚一枚手作業で行っていました。そのため、この時代の着物は全て非常に丁寧に作られており、価値が高いです。

有名な作家が制作したもの

有名作家のアンティーク着物は、他にはない個性的なものばかりです。 以下、有名作家の例です。 皆川月華 友禅に洋画の手法を加えた「染彩」という技法がつかわれており、とても繊細な染め上げが上品で美しい作品です。 田畑喜八(人間国宝) 五代目まで続く京友禅の名匠で、当時の姫などの誂染師として活躍していました。 ・友禅一越地(ひとこしじ)訪問着 「波」 ・一越縮緬(ひとこしちりめん)訪問着 秋晴れ

有名な産地の生地

着物には有名な産地があり、産地物の着物は高額買取が期待できます。 以下、代表的な産地の作品例です。 銘仙 大島紬の奄美大島 宮古上布の沖縄県宮古島 越後上布の新潟県の南魚沼市や小千谷市

証紙や落款がある

着物の証紙は、一流の着物であると認められた証拠です。品質が保証されているものは、アンティーク着物の中でも特に買取価格が高いです。 他にも、落款という着物に押された印鑑のようなものがあります。落款の入っている着物は有名作家のサインと同じなので、高額買取が期待できます。

保存状態が良い

着物は洋服に比べると経年劣化がしやすいので、状態のいいものは希少です。 アンティーク着物は、2020年現在からすると約100年は経過していますので、状態がいいものは年々数が少なくなっています。コンディションが良い着物ほど高額買取が期待できます。

大きいサイズ

当時の日本人の身長は現在よりも低かったため、アンティーク着物は小さいサイズの着物が多いです。そのため、160cm以上の大きいサイズはレアですので、高額買取が期待できます。

希少性があるデザインや柄

アンティーク着物には様々な柄がありますが、中でも孔雀柄希少性のある柄やデザインは価値が高いです。

需要があるデザインや柄

大正ロマンやモダンスタイルの着物は、成人式や卒業式に着たいという人が多いため人気が高いです。現代で流行しているポップで明るい柄やデザインは、高額買取が期待できます。

アンティーク着物の買取は着物買取専門業者がおすすめ

アンティーク着物を査定するためには、希少価値の高い柄や人気の色柄、時代背景などの知識が必要です。 アンティーク着物の価値を知っている専門家でないと、なかなか見極めが難しいものです。着物買取の専門業者なら、正しい価格で買取してもらえるので安心です。 最近では、リサイクルショップなどでも買取してもらえますが、着物専門の査定員がいないため、本来なら価値のあるアンティーク着物でも、一般的な古着物として安く査定されてしまいます。 ネットオークションの場合は、詳しい知識を持っている人がオークションに参加する可能性もあります。自分にしっかりとしたアンティーク着物の知識がないと、安い価格で落札されてしまうリスクがあります。またオークションは直接販売ではなく、トラブルのもとになりかねません。できれば避けましょう。帯や草履などにもアンティーク品で高額買取が期待できるものもありますので、着物とセットで専門の買取業者に査定依頼しましょう。

まとめ:アンティーク着物買取の相場と高額査定を得る条件!

アンティーク着物は古いうえに、状態が良くてもニーズが無ければ価値が下がってしまうなど、査定結果が大きく変わってしまう着物です。 しかしその価値は自分自身では見出すことはできませんので、着物専門の買取業者に査定を依頼するなどして、その査定金額から価値を確認してみてはいかがでしょうか 当時の古いアンティーク着物が自宅にしまったままになっていたら、一度、着物査定に出してみることをおすすめします。