母親や祖母から譲り受けた着物、もう古いからといって処分してしまうのは、とてももったいないことです。なぜなら季節ものの洋服などとは違い、昔の着物は「長く着る」ことが前提として作られているからです。 実際、何十年も前に仕立てられた着物であっても、まだ十分に価値がある可能性もあります。捨てる前に、活用方法について知っておきましょう。

古い着物の活用方法

もう着物を着ない生活なのに、いまだにタンスの中に着物が残っているのは、着物が「受け継ぐこと」を前提として作られてきたからです。特に、わざわざ次の世代に譲られてきた着物は、生活着ではなくある程度のクオリティの品質であることも多く、着ないからと眠らせておくのは、おすすめできません。

古い着物の活用には、大きく3つの方法があります。それは「着る」「売る」「リメイクする」。誰かが着てあげるのが一番ではありますが、それ以外にも価値を活用できる方法はあります。

着る

・少し手を加えれば、着れるようになる 古い着物であっても適切に手入れをすれば、着れるようになります。一番のメリットは、今では買えないような柄や品質の着物をまとえる、ということ。デメリットは、やはり綺麗に着ようと思うと、それなりの準備と手入れが必要ということです。

リメイクする

・生地を利用してリメイクできる たとえ身にまとわなくても、着物の生地をバッグやアクセサリーに活用するという方法もあります。ただし生地によっては縫いにくかったり、お手入れが大変なこともあります。コットンの端切れのようにはいかないかもしれませんが、レトロな風合いの和雑貨が作れるのでハンドメイド好きな人にはおすすめです。

売る

・古い着物だって十分売れる 着物の価値は見た目では判断できません。古くても、正絹であったり、名人が作ったものであれば十分な値が付くでしょう。あなたが適切に売り、価値を知る人の手に渡れば、その着物は今から何十年も活躍できます。デメリットがあるとすれば、価格の判断にはそれなりの知識が必要なことです。

有効活用①古い着物を着る方法

今から新しい着物をあつらえようと思うと、それなりにお値段がかかります。それより、ほんの少し手入れをして、古い着物を着てみてください。ただしお手入れにはコツがあります。まずは、注意点と綺麗に着る方法の2つについて知っておきましょう。

着る前に確認したいこと3つ

・シミやカビ、変色確認と対策方法 まず着物を広げ、シミやカビ、変色がないかを確認します。そのシミや変色が、単なる汚れの付着であった場合は、クリーニングで消える可能性も高いでしょう。

ただし経年劣化で、シミ自体が生地を変色させているような場合は、完全に元に戻すのは難しいかもしれません。

カビはもう少し面倒です。カビが見える範囲が狭くても、着物全体にカビが生えているケースも多く、その場合も専門店でクリーニングをする必要が出てきます。もし見た目的に「大丈夫そう」であっても、カビの匂いがしていれば気持ち良く着ることもできません。

目立つシミやカビの匂いが気にならなければ、自宅でのお手入れで十分に着用できます。

・防虫剤のニオイ確認と対策方法 長い間、タンスに眠っていた着物には、防虫剤の匂いが染み付いているかもしれません。これは、陰干しで取れる可能性があります。直射日光の当たらない場所で、干してみましょう。ただし昔の防虫剤の匂いは、1日では取り切れないでしょう。そのため古い着物は、着る数日前にはタンスから出し、風に当てることをおすすめします。急ぐ場合は、扇風機やドライヤーの冷風を当ててみてください。

・裄や身丈の長さ確認と対策方法 「着物にサイズはない」と思われがちですが、それは違います。 元の持ち主とあなたの体格が違えば、当然サイズ感は変わります。身丈の長い・短いは、おはしょりである程度の調節が可能ですので、みっともなくないか確認してみましょう。

ただし裄丈は、着付けではカバーしにくい部分です。サイズが合わないと、綺麗には着こなせません。古い着物を着るときは、何より先に羽織ってみてサイズ感を確かめましょう。「どの部分が、どれくらい長い・短い」が分かれば、仕立て直しが必要か、またいくらかかるか想定がしやすくなります。

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綺麗に着る方法

シミや匂いがなく、着ることができそうであれば、次は「現代風に綺麗に着る方法」を知って工夫してみましょう。

いくら質が良くても、着物も帯も昔風の柄であれば、「少し古臭いな」という印象を与えてしまいますが、古い着物には現代風の帯を合わせる(逆もしかり)ことで、着物のレトロ感はうまく調和されます。

また「帯締め・帯揚げ」「足袋」「半襟」というアクセサリーは、必ず現代のものを選びましょう。

最近は様々なデザインの小物が販売されています。小物コーディネートを工夫すれば、一気に垢抜け、古い着物をうまくアレンジした上級者のような着こなしができるはずです。

有効活用②古い着物のリメイク方法

古い着物_リメイク たとえ自分で着ることがなくても、生地を利用してのリメイクも活用方法のひとつです。和雑貨の人気は高く、特に昔の柄で作った唯一無二の小物は、人の目を引くでしょう。

着物リメイク術①カバン

カバンへのリメイクは、サイズに寄りますが、あまりたくさん生地を使わずできるというメリットがあります。たとえば小さなトートバッグなら片袖があれば作成可能です。

元の着物にシミなどがあっても、その場所を避け、うまくアレンジできるのでおすすめです。デザインは様々ですが、ネット上に型紙のテンプレート等も多く載っていますので、欲しいデザインを見つけましょう。

着物リメイク術②洋服

着物の元の柄を大胆に活用できる、上級者向けリメイクです。

型紙があれば、洋服と同じようにミシンで縫うだけ。スカートやジャケットなど、個性的な洋服が作れます。ただし仕上がったあとの洗濯方法は確認しておきましょう。

着物リメイク術③インテリア雑貨

小さな端切れから作れるため、柔軟に着物を活用できます。

好きな柄を表にしたクッションカバーや、部屋に飾るタペストリーのようなものから、ブックカバー、シュシュのようなヘアアクセサリーにもリメイクできます。

着物をカットして、手洗いをして干してみましょう。多少の色あせも、小物にリメイクしてしまえば「味」になるはずです。

有効活用③古い着物を売る方法

古い着物を着る人がいない、保管場所がない…という場合は、買取に出すという手もあります。

あなたが着なくても、古くて価値のある着物が欲しいという人はたくさん存在します。ただし売り方にもいくつかのポイントがあるため、失敗しないようにあらかじめ知っておきましょう。

着物を売る方法

買取専門店、フリマ、ネットオークションを利用する人がほとんどです。ただし着物の価値をネット上でアピールするためには、それなりの知識も必要になります。

もし、元々高価な着物や、大切な着物を売りに出すのであれば、専門家に正しく価値判定してもらうという選択肢もあるはずです。リサイクルショップもありますが、着物の知識がないお店の場合、適切な値付けがされない可能性もあります。

着物を売る際の注意点

着物を売る際の注意点は、とにかく「正しい価値を判定する」ことに尽きます。

とても高く売れる着物なのに、売り手に知識がなければタダ同然で取引されてしまうかもしれません。まずは着物の情報を集めましょう。

最低限、「素材・サイズ・裏地の名前」は調べておきたいところです。また代々受け継がれてきた着物は、有名産地の織物だったり、有名作家の作品で、高値が付くかもしれません。譲ってくれた母親や祖母に、早めに聞いておきましょう。

少しでも着物を高く売る方法

少しでも高く売るためには、綺麗に保管しておくことが第一です。

ちょっとのシミや折シワが、価格を下げてしまうからです。 今すぐ売る気がなくても定期的に陰干しするなど、保管状態には気を配ってください。

買い取り店によって価格が変わる可能性もあるので、最低2店舗、できれば3店舗以上から相見積もりを取ることをおすすめします。また着物に「証紙」が付いていれば、必ず査定の時に見せましょう。価格に大きく影響します。

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まとめ

ワンシーズン着て、処分するような現代の洋服とは違い、着物は何十年もその価値を持ち続けます。

大切なものだから…と、ずっとタンスにしまっておくだけでは、宝の持ち腐れになってしまいます。

あなたに譲ってくれた人たちのためにも、今回紹介した方法からできることを見つけ、古い着物がこれからも活用されるような道をさがしてみてください。きっと、その着物も喜ぶことでしょう。 着物買取に関する記事はこちらを御覧ください。

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