加賀友禅は、独特な色合いと美しい写実的な自然の様子が描かれた着物で、女性が一度は着てみたい憧れの着物です。そのため需要も高く、振袖や留袖は買取相場もかなり高額です。ただ、高額で買取してもらうためには気をつけておくべきポイントがいくつかあります。この記事では、人気の加賀友禅を少しでも高く買い取ってもらうためのポイントについて詳しく解説します。

加賀友禅について

日本三大友禅の一つである加賀友禅には、長い歴史と人々を魅了する特徴があります。 加賀友禅とはどんな着物なのか、詳しく見てみましょう。

加賀友禅とは

石川県金沢市で作られている友禅染で、金沢の伝統工芸品のひとつです。豪華絢爛な京友禅とは違い、落ち着いた色調と花鳥風月をモチーフにした穏やかな柄が一枚の絵のように描かれているのが魅力です。 加賀友禅の着物は、正装である黒留袖や振袖、色留袖がほとんどと言われています。しかし、数は少ないですが、小紋や名古屋帯のようなちょっとしたパーティなどで着用できるものもあります。

加賀友禅の歴史

京友禅の創始者である宮崎友禅斎が、加賀に移り住んだ晩年に取り組んだ技法と言われています。 加賀には元々「梅染め」という無地染めの技法がありました。梅の根や樹脂を砕いて染める技法で、他にも「加賀兼房染」「色絵・色絵紋(加賀紋)」といったお国染めの文化が盛んな土地でした。そこに、友禅染の技法と友禅斎の美しいデザインが組み合わさり、加賀独自の友禅染めである「加賀友禅」が確立しました。

加賀友禅の特徴

加賀友禅は、落ち着いた色調と穏やかな自然の風景画が魅力です。京友禅とは違い、金糸や金箔などの装飾を使用せず染めだけで仕上げるのが特徴です。 加賀友禅の最大の魅力は、花鳥風月をモチーフとした写実的な図案にあります。自然の美しさをそのまま着物の柄に映し出すため、多くの技法が生み出されました。 加賀友禅以外ではあまり見られない技法である「虫食い」は、虫に食われた葉っぱを描き出すための技法です。 京友禅でも使われている「ぼかし」という技法は、加賀友禅の場合は外側から内側に向かってぼかしをいれていく「先ぼかし」が使われています。 これらの技法のおかげで、柄全体にリアリティが生まれます。 加賀友禅の特徴「加賀五彩」は、臙脂 (えんじ) ・藍・黄土・草・古代紫の5色をベースにし、濃淡を細かく使い分けて色を描いています。一つの着物に対して、濃淡だけでなんと50種類の色味が使われていると言われています。

加賀友禅の有名作家

加賀友禅は、一人の職人が全ての工程を手掛けているため、多くの着物が作家物と言われています。ここからは、特に人気がある加賀友禅の作家をご紹介します。

木村雨山

木村雨山は加賀友禅だけでなく、友禅作家としても有名な作家の一人で、昭和30年に人間国宝に認定されました。 大正から昭和にかけて活躍し、友禅技法に現代的な図柄を取り入れることで人気となりました。加賀友禅が日本三大友禅の一つに認定されたのは、木村雨山の影響ではないかと言われています。

談義所栄二

談義所栄二は戦後に活躍した作家で、後年は木村雨山に次ぐ加賀友禅の巨匠であったと言われています。特に草原や花の細かい描写は、雨山を凌ぐほどに美しいと評価されています。

毎田仁郎

毎田仁郎は加賀友禅の訪問着において高い評価を受けている作家です。伝統工芸士としても認定されており、特に糸目糊の技術は毎田の右に出るものはいないというほど繊細です。この技術のおかげで、綿密で美しい模様が描き出されています。

由水十久

由水十久は昭和に活躍した作家で、本加賀友禅では珍しい人物画を描いた作品が有名です。代表的なのは童を題材とした作品で、髪の毛一本一本を繊細に描き出せるのは、由水十久ならではの職人芸です。

矢田博

矢田博は、1919年から1986年にかけて活躍した作家で、写実的でダイナミックな構図が人気です。また、矢田博は伝統工芸士として認定されています。

加賀友禅の見分け方

加賀友禅の見分け方 自分が持っている着物が加賀友禅かどうかわからない方のために、簡単に見分ける2つの方法をご紹介します。

落款

落款とは、その着物を作った作家の名刺のようなものです。加賀友禅の有名作家の作品には、必ず落款が押されています。落款を押すためには、加賀染振興協会に登録する必要があります。登録要件は、工房を持った師のもとで7年間修行し、その技術を身につけることと、会員である人の2名の推薦が必要とされています。

産地商標

産地商標は、加賀染振興協会が発行している証紙で、産地を証明するものです。加賀友禅は証紙のデザインを商標登録しています。証紙は類似品の販売防止や、品質保持のために必要なものです。 この証紙は、着物の端切れに貼ったままの状態でなければ意味がなく、証紙と生地に割印が押してある状態でないと証紙の効力はありません。

高額買取が期待できる加賀友禅

加賀友禅は着物の中でも買取価格が付きやすい商品です。その中でも特に高額で取引されている着物をいくつかご紹介します。

作家もの

加賀友禅は、手描き友禅技法が用いられているため作家物が多いです。特に故人の作品はプレミアがついていることもあり、現存の作家よりも価値が高いと言われています。 また、何代も続く名跡のような場合は、二代目以降よりも初代のものが高額となる傾向があります。さらに、人間国宝である木村雨山のような国宝級の有名作家の場合は、着物としての価値よりも、伝統工芸品として高値がつく場合もあります。

落款がある

作家物の着物は、落款があると高額買取が期待できます。 落款とは、その作品を手掛けた作家のサインのようなものです。 有名作家の作品には、落款が押されているものがほとんどです。 落款の有無で、買取価格が大幅に変わる可能性もあります。

手描き友禅

加賀友禅には、手描き友禅と型紙を使う板場友禅という技法があります。どちらも素晴らしい作品なのですが、手描き友禅の方が年間に作れる数が少ないため、希少価値が高いです。 そういった理由から、手描き友禅の方が高値で買取してもらえます。赤い証紙がついているものが、手描き友禅です。

加賀友禅の証紙がある

加賀友禅には、品質を保証する証紙があります。この証紙の有無は、買取価格に大きな影響を与えます。 証紙には3色あり、それぞれの色で技法や品質がわかるようになっています。手描き友禅は赤、板場友禅は紫、緑は主にポリエステルです。 証紙は、その加賀友禅が本物である証にもなるため、揃えておくと買取額が高くなりやすいです。

箱付きの加賀友禅の帯

作家物の帯には高額な商品が多いため、箱に入っていることがあります。箱には作家の名前が刻まれていることもあるので、持っていれば一緒に査定に出しましょう。箱がなくても、買い取ってもらえますが、同時に査定することで高額になりやすいです。

アイテムが揃っている

加賀友禅は着物だけでも十分価値が高いですが、帯や小物が揃っていると、高額買取になる可能性があります。着物を探している方は、その着物に合う帯や小物も一緒に購入することが多いためです。アイテムが揃っていると販売する側も売りやすく、買取価格も上がりやすいです。

加賀友禅の買取相場

ここでは、加賀友禅の具体的な買取相場についてご紹介します。

加賀友禅の買取相場について

友禅の中でも加賀友禅は特に人気が高い着物です。 着物は作家物でなければ、なかなか高値が付くことはないです。しかし加賀友禅は、作家物以外でも着物の状態によって5万〜20万円の高値で買取してもらえることがあります。有名な作家の手がけた作品ともなると、50万円や100万円を超えるようなケースもあります。

着物の種類によっても変わる 

加賀友禅の振袖や黒留袖などは人気が高いため、買取価格も変わります。 特に振袖はほとんどが買取対象で、約2,000円ほどから買取してもらえます。また、状態が良いものであれば500,000円の高値が付くこともあります。 加賀友禅の黒留袖や色留袖も人気が高いため、2,000円〜200,000円くらいが買取相場です。付け下げは他の着物と比べて安くなってしまう傾向にあります。

買取の注意点

加賀友禅は、人気の高い着物のため、加賀友禅に見せかけた類似品や量産品も出回っています。証紙があれば本物である証拠になりますので、査定の際には必ず揃えておきましょう。 また、着物は保管状態が良ければ良いほど高値がつきます。シミや汚れがついた状態だと、大幅に買取価格が下がってしまうため、劣化が進む前に早めに査定へ出しましょう。

加賀友禅の買取は着物買取の専門業者がおすすめ

一般的に着物は、リサイクルショップやネットオークションでも売れます。しかし、加賀友禅に詳しい人でなければ、その着物の本当の価値はわかりません。特に加賀友禅は多くの作家物が存在し、色や技法も複雑です。 そのためリサイクルショップやネットオークションで加賀友禅を売ると、価値を見誤られて、低く買いたたかれてしまう恐れがあります。 作家物ではないからといって、自己判断でリサイクルショップなどに持っていくと、思わぬ損をしてしまうことにもなりかねません。 まずは、着物買取の専門業者に査定依頼し、正しい買取価格を提示してもらいましょう。着物買取の専門業者には、プロの査定員が在籍しているので、着物の価値を見極めてくれます。リサイクルショップやオークションは、その後の手段として利用するのが無難です。

加賀友禅を買取されたお客様の声

<岡山県 40代女性のお客様の口コミ> 失礼わかりにくいなどなく、ご対応はすごく良かったです♪相手を思いやりながらお仕事されているなと思いました。無理迷惑は一切ないです。ありがとうございました。

<熊本 20代男性のお客様の口コミ> 全然問題なかったですよ!寒いなかすごく気を使ってくれて、明るくて説明も親切にいろいろ教えてくれたのでよかったですよ!  

まとめ

加賀友禅は、上品で独特な色合いや美しい草花の柄が魅力的で、一度は袖を通してみたい憧れの着物です。需要もあり、作家物でない着物でも高値で買い取ってもらえることもあります。着物の自宅保管は非常に難しく、タンスで眠らせていると日々劣化は進んでいきます。状態が落ちる前に、早めに買取査定に出すことをおすすめします。