日本の伝統衣装をしっかりと継承するために、着物着付けの全国大会というものがあります。 この大会では、いろいろなジャンルに分かれて、装いの美しさや速さを競っていきます。 とても華やかな大会で、若い人から外国人まで参加したり見学に来ている大会です。

華やかな振袖の着付け

着物の着付け全国大会でもっとも華やかな部門が、振袖の着付けです。 これは、自分で装う自装部門と、他の人に着つける他装部門があります。 自装部門では、着物を着る速さや、仕上がりの美しさを競います。 着付けているときの立ち居振る舞いもチェックされているのが、この着物全国大会での特徴です。 自装が完了すると、審査員へのアピールタイムとなります。 早く着た人からエントリーナンバーの札を持ち、前へと出ていき、早く終わった人はいくつかの質問の受け答えをしていきます。 この際の言葉遣いや、立ち姿も審査の対象となっています。 他の人に着つけていく他装部門では、モデルとなる人へ着物を着つけていきます。 この部門でチェックされているのは、着物を着つける速さだけでなく、仕上がりの美しさや、帯結びの美しさもチェックされます。 特に帯結びに関しては自装では出来ないような、凝ったデザインの帯結びをしている人もいます。 仕上がり次第、モデルと一緒に前の方へ出てきますが、とても華やかな雰囲気になるので、見ているだけでも楽しめるものです。 他装部門では、モデルとの息が合っているかというのも重要なポイントになります。 他装をするときに、着物に袖を通すタイミングや、裾を上げるタイミングなどに、モデルに協力してもらうこともあります。 他装部門では、着付ける人も着物を着て参加していることがほとんどです。 着物を着ながら他装をすることは、非常に難しいことですが、その技術力は目を見張るものです。

学校対抗のグループ戦

着物着付けの全国大会によっては、学校対抗のグループ戦があります。 これは、学校やサークルなどのグループごとに、着物の装いの早さや美しさを競うものです。 この部門の楽しみの一つが、着付けをしている間のパフォーマンスです。 学校対抗の部では、数人が1グループとなって息の合ったパフォーマンスをしながら着付けをしていきます。 着物を着るだけの動作でも、まるで踊っているかのような動きをしてみたり、掛け声をかけあいながらお互いの着付けをフォローしたりするものです。 振袖を着ることが基本となっていますが、どのグループも着付けの技術はしっかりとしているので、仕上がりの状態は非常にきれいです。 学校対抗の部での審査基準としては、着物の着方が美しいかという点と、着付けのスピードのほかに、パフォーマンスもチェックされています。 着物の全国大会になると、各地方から勝ち抜いてきた学校が出場しているので、非常にレベルが高く見ごたえがあるものです。 基本的な帯結びをしている学校もあれば、少し変わった帯結びでしあげる学校もあります。 着物自体も、一般的な振袖を着用する学校が多い中、沖縄などの地方から来ている学校では琉球の伝統衣装を取り入れていたり、それぞれの地方を代表するものを取り入れていることも多くあります。 いろいろな着物を見ることが出来るチャンスでもあるので、全国大会はより一層楽しみが増します。 若い子でも上手に着物を着こなしている姿も、とても美しく楽しめます。  

注目したい外国人の部門

着物の着付け全国大会では、外国人の部というものもあります。外国人の部では、着物の種類は振袖とは限りません。 これは、振袖が未婚女性のための正装であるという着物のルールに従って、既婚女性の場合には留袖や訪問着などを着付けています。 全国大会に出場する外国人の人たちは、国籍は様々です。 アジア圏であれば韓国や中国の出身の方が比較的多いです。 他にもアメリカやイギリス、フランス、インドなど、いろいろな国から参加しています。 ほとんどの人が、日本の学校へ留学していたり、日本で仕事をしている人なので、日本で着付けの技術を習得している人が多いです。 日本の伝統衣装である着物をたくさんの国の人がきれいに着こなしている姿は、とても尊敬できるものでもあります。 最近では、日本人であっても、和装をする機会が減ってしまっているので、着付けが出来ないという人がほとんどです。 数十年前までは日常生活も和装で送っていたのに、今では洋服がメインの生活となってしまいました。 和装の魅力は、見た目の美しさだけでなく、帯でしっかりと体をおさえることによって、背筋が伸び自然と姿勢が良くなります。 また、椅子に座っていても、裾で足元が包まれているので、脚を開いてしまったり、脚を組むという姿勢もなくなります。 床に座るときにも、自然と最も楽な姿勢が正座となるので、正しい姿勢を保つことが出来て、体にはとても良いものです。 体全体を包み込むことによって、より女性らしい美しいラインを作れます。

可愛らしいこどもの部門

全国大会に出場しているのは、大人だけではありません。退会のたびに、可愛らしいハプニングが起こることで楽しみにしている人も多いのが、こどもの部です。 こどもの部では小さい子では幼稚園生から、小学生が対象となっています。 大きな子は振袖を着ていますが、小さな子の場合には、七五三用の着物を着ている子もいます。 大人から見ていると簡単な動作であっても、小さな子供にとっては非常に難しいものです。 大人にも出来ない和装を、小さな子供が一生懸命に行っている姿は、とても可愛らしくほほえましいものです。 こどもの部であっても、技術力はしっかりとしています。 小学生でも高学年になると、一人で振袖を短時間で着ることが出来たり、大人のような美しい立ち居振る舞いをすることができます。 初めて舞台に立ったような小さな子供の中には、練習とは違った雰囲気の会場に泣き出してしまったり、いつもと違う環境でハプニングが起こってしまい、フォローに大人が手伝いに入ることもあります。 どのようなハプニングがあっても、今まで一生懸命に練習してきた様子が分かるような、頑張っている姿を見ることが出来ます。 可愛らしいこどもたちの姿だけでなく、いろいろな着物の種類を見ることが出来るのも、楽しみの一つです。 小さな子供でも、一生懸命練習すれば自分で着物を装うことができます。 時間がかかってしまったり、泣いてしまう子もいますが、みんなで応援して最後まで見届けてあげるのもこの部門の魅力です。

着物着付け全国大会とはどんな大会?まとめ

着物の着付け全国大会は、いろいろな部門から形成されている、とても魅力的な大会です。 和装をする人が減ってきているなかで、この大会はとても貴重なものでもあります。 日本の伝統衣装でもある着物を、これからも受け継いでいくためには、若い人やこどもたちに着物の魅力を知ってもらうことが大切です。 また、外国人にも、日本の衣装の魅力を知ってもらうことによって、海外でも和装が注目されていく良いきっかけにもなるでしょう。 和装によって見た目の美しさや華やかさだけでなく、立ち居振る舞いや言葉遣いにも変化が起こります。 洋服を着ていると意識することが少ない、立ち姿勢や、座ったときの姿勢なども、和装になると自然と背筋が伸びたり、しっかりと脚を閉じた状態に保つことができます。 和装の魅力を伝えていくためにも、大切な場面では自分で気軽に和装が出来るように着付けの技術を身に着けておいても良いでしょう。