タンスにしまったままになってしまいがちな着物は、柄が美しいだけでなく、生地も高品質で扱いやすいものが殆どです。そのままにしておくと虫がついたり、カビや日焼けなどを起こしてしまいがちです。 そうなってしまう前に思い切って別の物にリメイクしてみましょう。

まずはリメイクしやすいように下準備を

着物というものは一見複雑な構造に見えるものですが、実は非常にシンプルな作りになっています。

着物は成長に合わせて裾や袖などを調整して着るものですので、それゆえに洋服のような凹凸がほとんどないのです。また、簡単に解けるように手縫いなどで軽く縫われていることが多く、ミシン縫いの服に比べて格段に解きやすいのです。

まずは糸切りバサミやリッパーを使い、襟部分から袖、見頃の順に糸をほどいていきます。 生地を引っ張らないように丁寧に外していきましょう。裏地がある着物はそちらも外しておきます。 最終的にほぼ四角形の生地に分離されるはずです。

このままではまだ着物のクセがついていてリメイクしにくいので、一度きちんと洗って使用するようにします。 着物の生地は洗濯機では洗えないので、大きめの桶などに水を張り、中性洗剤を入れて優しく汚れを押し出すようにして手洗いをしていきます。 ゴシゴシ擦ると生地が傷んでしまうので気をつけるようにしましょう。 しっかりとすすいだ後は、適度な大きさにたたんだ状態で水気を切ります。

ギュッと絞るのは厳禁です。 しっかりとシワを伸ばし、日陰に干します。 ある程度乾いた後、必要に応じてアイロンを掛けましょう。 生地の種類によってはアイロンを当てると縮んでしまうものもありますので、目立たない小さな部分で一度試しておくことをおすすめします。

あて布をして必ず裏側からアイロンを当てるようにします。 すぐに使わない場合はシワが寄らないよう間に別布を挟んだり、巻物状にしたりして保管しておくと便利です。

まずは小さなリメイク小物から

まだまだお裁縫初心者だという方は、小物作りからチャレンジしてみましょう。

ミシンなどの本格的な道具がなくても手縫いで十分ですし、開いている時間に手軽に作れるのも嬉しいところです。 着物の直線的なラインを利用し、まずは真っ直ぐ縫うだけのリメイク小物を作ってみましょう。

例えば、ポケットティッシュカバーやコースターなら、畳んで隅を縫うだけですのですぐに作れます。 簡単な着物リメイクとして意外と人気があるのは袱紗です。 柄を選べば慶弔どちらのタイプも作ることが出来ますし、ほぼ型に合わせて直線で縫うだけですので簡単です。 意外と使う機会も多いので、持っておくと何かと重宝するアイテムです。

ファスナーやスナップボタン、マジックテープなどのアイテムを使えるようになるとリメイクの幅もぐっと広がります。 ポーチやペンケース、小ぶりのポシェットなどにもチャレンジしてみましょう。 着物生地は薄手ですので、強度を持たせるために接着芯を使用するか、別布で裏地を作ることをおすすめします。

特にスナップボタンなど、負荷がかかりやすい部分には接着芯を重ね貼りするとより強度をもたせることが出来ます。 巾着袋やあずま袋、がま口財布などは、和柄の生地を最大限に生かせることが出来るアイテムです。 複数の生地を張り合わせてパッチワークに使用してみるのもおしゃれです。

使用する生地の面積を変えることも出来ますので、ランチョンマットやカバー類など、大きめのアイテムにリメイクしたい際に非常に便利です。


慣れてきたら大きなアイテムに挑戦

小さな小物が作れるようになってきたら、是非大きなアイテムにもチャレンジしてみましょう。 着物の生地で作られたバッグや帽子などの服飾雑貨は非常に存在感があり、おしゃれで高級感もあるものです。

難易度も小物作りよりぐっと高くなりますので、仕上がった後の達成感もひとしおです。 パーツによっては、上手く型通りに生地を裁断できない場合もありますので、そういう場合はパッチワーク状にしたり、模様が目立たない部分を接ぎ合わせて使うといいでしょう。

お裁縫のコツが掴めてくると、着物を洋服にリメイク出来るようになってきます。 着物自体が体の大きさに比べて大きめに作られているものですので、シンプルな洋服ならば製作可能です。 ほぼ直線に近い裁断で作れるのでパンツやスカートなどは比較的簡単ですし、子供用の洋服ならば十分に生地も足りるでしょう。

一部分に着物生地を使用するのも非常におしゃれです。着物の素材に合わせて別布を接ぎ合わせて使うと、より統一感が出ます。 着物ならではの鮮やかな柄を引き立たせるためには、無地などのシンプルな別布を使用するのがおすすめです。 襟やフラップといった一部分だけ和柄にしてみたり、半分ずつにしてみたりとアイデア次第で無限のデザインのものが出来上がることでしょう。

最近は若い方を中心にジーンズや靴のリメイクに着物を使用する方も増えてきています。 洋風のアイテムに和柄を追加するという斬新さがおしゃれですし、自分だけのオリジナル感が出て素敵ですね。

小さな端切れも捨てずに再利用

色々なアイテムを作っていると、どうしても出てしまうのが生地の切れ端です。 いわゆる端切れと言われるものです。

そんな端切れも工夫次第では立派なリメイクアイテムに生まれ変わらせることが可能です。 ある程度大きめの端切れならば、カルトナージュに使うのがおすすめです。 カルトナージュというのは、牛乳パックなどの厚紙を好きな形の箱に貼り合わせたものに、紙や布を貼り付けたものです。

着物生地を貼り付けることによって、和風の小箱に仕上げることが出来ます。 生地自体が薄いので、下に別紙か別布を貼っておく方がより丈夫で鮮やかな仕上がりになります。 小さな端切れを接ぎ合わせて長めの長方形にしたものを使えば、コサージュやシュシュに生まれ変わります。

コサージュは細く畳んだものをくるくると巻いて縫い付けるだけですし、シュシュも筒状に縫ったものにゴムを通すだけですので、両方共非常に簡単に作ることが出来ます。 繋ぎ目もほとんど目立ちません。 和装で揃えたい時にもおすすめです。

また、手芸店や100均などで購入できるくるみボタンのキットを使えば、和柄のボタンを作ることが出来ます。 足の部分にゴムを通せばヘアアクセサリーにもなりますし、安全ピンを通せばバッジにもなります。 サイズも様々なものが揃っていますので、アイデア次第で色々なものに使えます。

小さな小物を入れるのに便利なマカロンケースもおすすめです。こちらも様々なサイズ、形のキットが販売されていますので、手軽に作ることが出来ます。

着物リメイク遊びが人気!まとめ

着物を持っているけれども、自分で着ることも出来ないし、着る機会も減ったという方は少なくないでしょう。 しかし、せっかくの着物をタンスの肥やしにしてしまうのは非常にもったいないことです。 着物には洋服にはない艶やかさや上品さが詰まっているのです。

リメイクすることによって眠ったままだった着物に新たな命を吹き込むことも出来ますし、なにより経済的でエコにも繋がります。 高価な着物にハサミを入れるのに抵抗がある方や、自分でリメイクするのに自信がないという方もいらっしゃることでしょう。 そういう場合には着物のリメイクを専門に扱っている所に相談してみるのもおすすめです。

自分では仕立てるのが難しい洋服に作り直してくれるだけでなく、傘などの特殊なアイテムを作ってくれるところなどもあります。 専門家の手によって加工してもらえるので、安心感もあります。 気になる方は、是非チェックしてみて下さいね。