商品券などに代表される金券。現代の私たちの暮らしの中でもよく目にするものです。何気なく使っている便利な金券はどこで発祥して、どのような歴史を歩んできたのでしょうか。ここでは、金券の歴史について詳しく見ていきましょう。

金券とは?金券の範囲

金券とは、一般的に価値を示す金銭代用証券のことです。金券と似たものに株式や社債などの有価証券がありますが、有価証券が財産の権利を示すものなのに対して金券は権利を表しているのではなく、金銭そのものを表しているというのが多くの一般的な見解です。金券といっても種類は様々で、冒頭に挙げた商品券以外にも切手や収入印紙なども金券の一種です。日本の法律では古物営業法で金券の定義がされており、この中で『前払いの性質を持つもの』と定義されていることから、これ以外にも図書カード、旅行券、バス共通カードなども金券にあたります。今でこそさまざまなものに用いられている金券ですが、意外にもそのスタートは『鰹節』だったのです。

金券の歴史

金券の歴史は江戸時代へとさかのぼります。現在でも削り節で有名な株式会社にんべんが、鰹節の引換券として発行したのが商品券の始まりといわれています。このときに作られていた商品券は現在普及している商品券とは大きく異なり、そのもの自体に銀が使われていました。つまり、券というよりも現代の感覚で言えば硬いプレートに近かったということです。銀でできていることからも分かる通り、当時の金券はそのもの自体に高い価値があり、非常に貴重なものでした。ここは金券の多くが紙でできている現代とは大きく異なる点です。株式会社にんべんの斬新な試みによって商品券の便利さが広まり、同時期には京都駿河屋というところが羊羹と交換ができる羊羹商品切手を発行したり、明治時代には日本橋三越が呉服物切手を発行していたりなど、金券の歴史は受け継がれていくことになります。明治時代の日本橋三越呉服物切手の頃にはほぼ現在と同じような金券の扱われ方がされていました。このように、金券の中でも商品券がその歴史を作ってきたわけですが、商品券以外だと昭和57年に発行された電電公社のテレホンカードが有名です。このテレホンカードが発行されたのと同時に、現在の金券ショップの歴史もスタートしたといわれています。株式会社にんべんが当時発行していた日本最古といわれる商品券は未だに現存しています。


金券ショップの歴史

いらなくなった金券や使わない金券を買い取って現金化してくれる非常に便利な金券ショップですが、この金券ショップはどのような歴史を歩んできたのでしょうか。正確な始まりは分かっていませんが、大阪の梅田を発祥とする説が一般的です。当時、大阪の地下鉄の切符売り場で回数券のばら売りを行っていた個人が、金券ショップの始まりだったといわれています。回数券はまとめて購入することで若干の割引がされていますが、それを購入金額と同じ金額で金券ショップが買い取って売るときには定価で売れば利ザヤが見事に発生します。さすがは商人の街・大阪ならではの素晴らしい発想です。現在では全国に7000店舗以上がひしめき合っており、この店舗数の多さによって価格競争がおこるため、金券を売る側の消費者にとっては非常に有利な状況だといえます。今後、金券の電子化などによって金券ショップあり方が変わってしまわないうちに、不要な金券は買取サービスを利用して買い取ってもらうといいでしょう。