比較的新しい切手は価値が低迷しているものの、古い時代に発行が行われたものは、市場の中で現存数が少ないので価値を持ちます。 一般的にはブームが始まる以前の古いものが価値は高い、どのくらいの価値になるのかを把握する事が出来るのが切手カタログです。
切手ブームは1960年代の半ば頃からであり、ブームが起きた時代は多くの収集家が存在しており、発行枚数が決まっている記念切手は売り切れる前に購入するため、郵便局が営業を開始する前から長蛇の列を作り、多くの人々が発行当日に購入するケースが多くありました。
尚、郵便局で売り切れてしまった場合は、専門店で購入する事は可能です。但し、50円で販売が行われていたものも、専門店で買う場合には倍以上のお金を支払わないと買えない、そのため多くの人々が発行当日に求めていたのです。

発行枚数が少ないものほど値段が高い

古い時代に発行が行われた切手は、現代と比較すると発行枚数が少ないものが多くあります。 印刷技術の発達により、現代においては2,000万枚前後が主流であり、中には8,000万枚もの発行が行われているものもあります。 発行枚数は価値に大きな影響を与える一つでもあり、古い時代に発行が行われたものは数自体が少ない事からも価値を高めています。 例えば、1916年11月3日に昭和立太子礼の記念切手として3種類発行されましたが、発行枚数は1銭5厘が647.2万枚、3銭が576.2万枚で、当時としては比較的多い発行枚数になります。 しかし、10銭の発行枚数は8.6万枚で、極端に少ない、古い時代に発行が行われてから時間が経過しているなどの理由からもプレミアが付いている一枚として注目を集めています。
ちなみに、切手ブームの時代に多くの人が憧れを抱いていた「見返り美人」や「月に雁」なども発行枚数が少なく希少価値を持つ切手の一つで、「見返り美人」は150万枚、「月に雁」は200万枚などであり、発行枚数が少ないものは買い取りの時なども高く売れるチャンスが高くなりますし、見返り美人の図案をそのまま小型シートに刷り込んだ「金沢・高岡逓信展」の発行枚数は15万枚、こちらも価値が高い古い切手の一つになります。 尚、「見返り美人」や「月に雁」などのシートは1シート5枚で、バラ品よりも価値を持つのが特徴です。

明治時代や大正時代に発行が行われたもの

古い時代に発行が行われた切手の中には戦争や震災などにより消失したものも数多くあります。 例えば、関東大震災は1923年(大正12年)9月1日に発生した巨大な地震であり、東京を壊滅状態にした歴史的な震災です。
1941年(昭和16年)12月12日には大東亜戦争、1939年(昭和14年)から1945年(昭和20)にかけて第二次世界大戦などの戦争、日本国内では戦争や事変が起きた事で大量の切手を消失しているなどの特徴を持ちます。 これらの以前に発行が行われた切手はいずれも古い時代のものではありますが、現存している数が少ないため、高価な値段で取引が行われる事が少なくありません。
尚、毎年年賀状を書く人は多いかと思われますが、年賀状は年賀ハガキを使う方法と普通のハガキに年賀の文字を赤色で記すケース、そして年賀切手を使うケースがあります。 日本国内においての年賀切手は昭和11年用が始まりで、こちらは1935年12月1日に発行が行われました。 1シートに20枚の切手が収められているもので、古い時代に発行が行われているのでバラ品自体の価値は高くなりますが、シートなどの場合はバラ品の倍近い価値を持つなど、保管状態が良いものなどは数十万円などの金額で取引が行われる事もあります。 ちなみに、年賀切手は昭和13年用が発行された後は戦争などにより発行が中断され、1948年12月13日に昭和24年用の発行が行わるなどの歴史を持っています。


シート単位の場合はバラ品よりも高価

一般的に切手はバラ品よりもシート単位の方が価値は高くなります。 これは古い時代のものなどの場合は、価値の度合いがさらに高くなるのが特徴です。 シートには10枚や20枚などの切手が収められているものもありますし、小型シートとして発行が行われたものもあります。 立太子礼は1952年11月10日に発行が行われたもので、5円、10円、24円の3種類があります。
古い時代に発行が行われたもの、5円や10円は発行枚数が500万枚になりますが、24円については100万枚の発行になるので価値が高くなります。 しかし、立太子礼の3種類を小型シートに収めたものは発行枚数が15万枚であり、バラ品などよりも評価が高くなります。 但し、この小型シートに収められているものは、四隅にあるギザギザ模様の目打ちがないもので、刷り込みが行われた小型シートです。 立太子礼の小型シートは標題および説明書が付いている硫酸紙袋に収められているもので、小型シートだけでも高く売れるのですが、付属品一式が揃っていると評価が最大限になるなどの特徴を持ちます。 このような小型シートは他にも存在しています。
例えば、1959年4月20日発行の天皇ご成婚の小型シート、1970年3月14日発行の日本万国博の第1次小型シート、1970年6月29日発行の日本万国博の第2次小型シートは説明入りの表紙が付いています。

通常品に加刷が行われた古い切手もあります

1876年(明治9年)は朝鮮および中国の領土内に日本の郵便局が開設された歴史があります。 当時は日本本土の切手を共用して使用していたのですが、開設されてから14年後の1900年には印面下部に朝鮮や支那などの地名を加刷したものが発行されました。
文字は赤色もしくは黒色で加刷が行われたもので、朝鮮の文字が加刷されたものには1900年1月1日発行の菊切手、1900年~1908年に発行の菊切手、1900年4月28日発行の東宮御婚儀、1913年発行の大正白紙、1914年~1919年に発行の旧大正毛紙などの種類があります。 尚、加刷が行われていない切手も存在しているのですが、加刷が行われたものは、オリジナル品よりも価値は低くなりますが、コレクターの間などでは注目を集めている切手の一つになります。
ちなみに、軍事の文字が加刷されたものもあります。 これは中国、南洋諸島、朝鮮などに駐屯していた陸海軍士官兵に毎月1人2枚の割合で交付が行われていたもので、加刷される前のオリジナル品よりも価値が高くなっているのが特徴です。 軍事や朝鮮、支那などの文字が加刷されているものは、当時の日本の情勢を把握する上でも貴重なものではありますが、偽造品も多くで回っているため注意が必要です。 ちなみに、1921年4月に発行が行われた青島軍事は数百万もの価値を持つと言われています。

古い切手の価値はどれくらいのものなのか?まとめ

古い時代に発行が行われた切手は、印刷技術が現代のように発達していなかったなど、発行枚数が比較的少なくなっています。大正時代の関東大震災、昭和の時代の戦争など事変により古い時代に発行が行われた切手の中には焼失したものも数多くある、市場の中に現存している数が少ないなどの理由からプレミアが付いているものが多数あります。
基本的には昭和の切手ブームが起きる以前に発行が行われたものに価値があると言われていますが、値段がどのくらいになるのかの目安としてお勧めなのが切手カタログです。
切手カタログは毎年発行が行われているもので、日本国内で発行が行われたすべての切手を収録してあります。 価格は未使用品と使用済みの2つが記載してありますが、古い時代に発行が行われたプレミア付き切手の場合は使用済みでも高く売る事が出来るケースが多くあります。