日本が世界に誇る芸術のひとつが仏教美術です。仏像、仏画といった作品は宗教の垣根を越えて美術マニアたちを唸らせています。見ているだけで心が穏やかになるような仏教美術の魅力と価値についてまとめました。

材質までこだわられた仏像の美しさ

宗教に興味がない人からでも美術品として仏像を愛する人は数多くあります。仏像の何が魅力なのかというと、現世から遠く離れた世界を表現する美しい造詣が挙げられます。手彫りで作られる仏像は流派や宗派によって造詣を変えながら、独特のデザイン性で見る人の心を奪います。日本では手彫りの仏像なら木曽桧、もしくは楠を原材料にしていることがほとんどです。これは彫刻の感触や見た目、保存性などすべての面で仏像に適しているからとされています。仏像といえば細かい造詣に魅力を覚える人も多いでしょうが、仏像マニアほど違った部分を楽しんでいます。それは荒彫りの正確性です。実は仏像を作るにあたってもっとも難しい過程は木材を荒彫りして仏のシルエットを浮き上がらせていく『芯出し』と呼ばれる作業です。力強さと正確性が求められるこの過程で、仏像の出来は決まるといっても過言ではないのです。マニア人気の高い仏像ほど美しさの中に力強さが潜んでいます。

職人技が光る仏画の色使い

仏教美術では、仏画もマニアの心をくすぐるアイテムです。仏画は中国やインドから日本に輸入された文化で、宅磨派などの流派により日本独自のものへと昇華されました。仏の姿や極楽の有様を絵画に表す日本の仏画は、繊細な筆の運びと独特の色使いが最大の特徴です。仏画の多くは描きを行わずに、紙の上に直接筆を走らせて描いていきます。仏教的なデザインといえば精密ながらも丸みのある曲線美が印象的ですが、見本もないまま筆を走らせていく技法はまさしく職人技です。単に正確に描くだけでなく、線の微妙な太さや細さで印象がまったく異なってしまうため、やり直しの効かない繊細な作業が続きます。着色時にも絵の具を独自に精製することが多く、同じモチーフでも流派ごとにまったく違う色使いになります。特に仏の威厳を示すために使われる金色は他の絵画ではあまり見られない色で仏画ならではの色彩といえます。


仏像や仏画の価値はどう決まる

仏像や仏画は目で楽しむだけでも十分心を満たしてくれますが、マニアならその価値も気になるところです。仏像や仏画の価値は何で決まるのかというと、まず有名な流派の作品であるかどうかという点です。伝統を重んじる仏教美術の世界では、かつて決められた家元だけが権力者の許しを得て仏教美術を担っていた時代がありました。一族が何世紀もかけて技術を磨いていったため、日本の仏教美術のレベルは向上していったのです。その名残は現在でも残っており、有名な流派の作品ほど価値は跳ね上がります。その他、保存状態や希少価値などで作品の価値は左右されます。しかし、よほど目の肥えたマニアでないと正確な価格までは算出できないので、もしも手元に仏教美術品があって値段が気になるなら買取サービスを利用されることをおすすめします。一般では分からないポイントから仏教美術の価値を見極めてくれるでしょう。