陶器や磁器にはとても高価な価格が付けられるものがあります。その中でも、日本で古くから愛されている有名な陶磁器に有田焼というものがあります。多くのファンを虜にするこの有田焼ですが、どのような魅力があるのでしょうか。また、伊万里焼とはどのような点で異なるのでしょうか。

                          

有田焼の歴史

有田焼の成立と発展から見ていくことにしましょう。有田焼は17世紀初頭に佐賀県有田町を中心に作られるようになりました。この時代は豊臣秀吉による朝鮮出兵の時期と重なります。肥前佐賀藩の藩祖で後の大名でもある鍋島直茂が朝鮮から引き上げる際に、共に日本に同行した李参平という陶工が日本で白磁を発見して実際に焼いてみせたものが有田焼の発祥とされています。有田焼にはその作成方法によってさまざまな様式がありますが、この当時伝わったものは一般に『古九谷様式』と呼ばれます。この後、長い時間を経て絵付け方法などの技術革新が行われ、有名な『柿右衛門様式』や『鍋島焼』といった様式が生まれてくるようになりました。ちなみに、有田焼の種類として有名なものに古伊万里と称されるものがありますが、この古伊万里は江戸時代に作られた有田焼を総称して呼ばれるものです。

有田焼と伊万里焼の関係

有田焼と合わせてよく話題に上るものに伊万里焼というものがあります。この伊万里焼と有田焼はどのような関係があるのでしょうか。有田焼は17世紀初頭に日本で作られ始めたものですが、これから約50年~70年ほど経つとこの有田焼の芸術性の高さは世界的に評価されるようになり、日本から海外へ有田焼の輸出が行われるようになりました。この際、有田焼を作る有田周辺には海がないため、輸出手段がなかったのです。そこで利用されたのが隣の伊万里にある港です。これにちなんで、伊万里の港から輸出された有田焼は伊万里焼と呼ばれるようになりました。つまり、この2つは名前こそ異なりますが、ものは元々同じだということです。


有田焼の特徴とその魅力

有田焼には陶磁器の中でも独特の魅力が隠されています。有田焼は主に磁器で作られており、その中でも美しくて透き通るような白さが持ち味の白磁が使われます。白磁は非常に薄く、ガラスのような音と肌触りが特徴の磁器です。実際に叩いてみると非常に高い音が響き渡り、その肌触りや音も美しさの象徴とされています。また、通常の磁器とは違い、白磁を使ったものはその名の通り白いため、その上にする絵付けが非常に映えます。当時の絵付け職人による高度な技術と白磁本来の透き通るような美しさが多くの陶磁器ファンを惹きつける大きな要因となりました。有田焼はこのような美術品としての美しさだけではなく、白磁自体が非常に耐久性に優れた素材ですので、実用性にも富んでいます。素材としての吸収性が低いという点も、古くから身分の高い人々に食器として利用されてきた理由のひとつです。有田焼は現代でも技術革新が進んでおり、非常に繊細な絵付けと高い技術力を作品から見てとることができます。世界的にも高い評価を受けていますし、日本の伝統品という意味でも贈答品などには頻繁に用いられるものになっているのです。