ウイスキーの原酒には、モルト・グレーンの2種類があります。これらをブレンドすることで、多様な製品と風味を生み出しますが、それぞれの原料、製造方法とはどのようなものでしょうか。

モルトウイスキーの製造方法

モルトウイスキーの原料は、大麦の麦芽と水です。製造方法は、まず粉砕した麦芽と水を混ぜ、糖化という仕込みから始まります。仕込みで出来た麦汁を発酵させ、それが終わると蒸留に移ります。ポットスチルという銅製の単式蒸溜器に入れ、2度蒸溜することで、アルコール濃度を65~70%にまで高めます。ここで出来たウイスキーをニューポットと呼びますが、これを樽の中で長期間寝かせるのが、貯蔵という工程です。製造方法のうち、ウイスキーの風味を左右するのがこの貯蔵です。樽材、内側の焼き方、樽の大きさ、貯蔵庫の気温や湿度などによってウイスキーはさまざまに変化します。

グレーンウイスキーの製造方法

グレーンウイスキーは、トウモロコシ、小麦などの穀類・麦芽と水を原料にしています。基本的な製造方法の流れは、モルトウイスキーと同じです。大きな違いは、蒸留の際にマルチカラムと呼ばれる多塔連続式蒸留機が使用されることです。グレーンウイスキーはモルトとブレンドして風味を出すための、引き立て役としてのウイスキーです。そのためこの蒸留方法により、個性を出さないようにするのです。グレーンの製造方法でも、キーとなるのは貯蔵です。モルトと同じく、樽や貯蔵環境によって風味が変化します。

ブレンドして、新たな味わいを楽しむ

製造方法の最終工程が、ブレンドです。モルトウイスキーの強い個性と、グレーンウイスキーの優しい味わいが調和することで、風味の幅が格段に広がるのです。一般的なブレンデッドウイスキーでは、20~40種類が混ぜ合わされています。多様な原酒を調和させ、深い味わいを引き出すのが、ブレンダーの仕事です。製造方法の最後には、人の技術に頼るのがウイスキーの魅力だといえます。製造方法の最初から最後まで、人のこだわり、温かみ、工夫の詰まったウイスキー。製品が手元に来るまでの長い歴史に思いをはせながら、あなたにぴったりのウイスキーを探してみてはいかがでしょうか。